小売店への卸販売。商談が決まる卸値の掛け率の相場
- 2021.07.30
- 飲食店経営
![小売店への卸販売。商談が決まる卸値の掛け率の相場](https://nakamoney.com/wp-content/uploads/2021/07/cc8b75c2e13200abe48876f603a3ea0c-890x500.jpg)
・小売店のバイヤーとの商談、直接取引の場合、掛け率いくらにすればいいの?
・相場がよくわからない!
・商談成立の生々しいリアルな掛け率を知りたい!
・みんなどのくらいの掛け率で商談成立しているのか?
物販を開始していよいよ販路拡大。いろんなお店で自社の商品を販売してほしい!
というタイミングでバイヤーとの商談が始まります。
このタイミングで↑のような壁にぶち当たります…
今回はこういった販路拡大タイミングでの疑問について書いていきます
この記事の簡単な用語解説
直接取引・・・問屋を挟まずに小売店とメーカーが直接取引すること
卸値・・・ メーカーが小売店へ売る価格
掛け率・・・上代に対して何割の卸値とするかの割合
上代・・・最終的に店頭でお客様へ販売される価格
下代・・・小売店が問屋またはメーカーから仕入れる価格
この記事は知識ゼロからラーメン店が物販を初めて初年度490万を売り上げるまでのストーリー第11話です
最初から記事を読む ※最初から読むことで「食品の物販」に関する超基本的な知識を身につけることができます
食品の物販の商談会への準備の仕方と、当日の動き方をまとめました。
↓の記事を読んで小売、問屋それぞれとの商談の仕方を参考にしてください
小売店との直接取引。商談が決まる卸値の掛け率の相場
![](https://nakamoney.com/wp-content/uploads/2021/05/ca4dd1a8a50ee2e4f305ff272b3a7696.jpg)
今回は、この図における「小売店とへ直接販売」のケースです。
【関連記事】問屋との取引の掛け率の相場はこちらの記事から
結論から書きます。
小売店との直接取引の一般的な掛け率の相場は6掛け~8掛けです。
では、一体どのような時に8掛けでも成立するのか?
どういう時に6掛けで商談してもよいのか?
私の体験談も踏まえた現場のリアルな状況をお伝えできればと思います。
※あくまでも私の体験談です。
取り扱う商品(私の場合は瓶詰の食品)や地域などによっても多少変わってきます
解説していきます。
では見ていきましょう。
そもそも卸値の掛け率とは?
![](https://nakamoney.com/wp-content/uploads/2021/05/winter-sale-638582_640.png)
掛け率とは
上代に対して何割の価格で販売元が小売店へ販売するか
つまり下代をいくらにするかの割合です。
もっと具体的にいうと
たとえば上代1000円の「8掛け」の場合は
下代は800円となります。
【関連記事】上代、下代の価格の決め方を学ぶ
卸値が8掛けで商談が成立できるケース
![](https://nakamoney.com/wp-content/uploads/2021/07/da8fbda504f28e20eb3e808a28dd454c.jpg)
8掛けで卸値が成立するということは
小売店側の利益が少なく、自社側の利益が大きいです。
この掛け率で商談が成立できればそれは良い商談であったと言えるでしょう。
では、どのような場合にこの条件で商談成立できるのか?みていきましょう
すでにバイヤーがその商品を知っている場合
バイヤーがすでにその商品を知っていることに加えて
その商品を気に入ってくれている場合は高確率で商談成立できます。
バイヤー側がその商品を自分の店舗に置きたい!と思ってくれれば
8掛けでも取り扱ってくれるでしょう。
そのために必要なのは「知名度」です。
なので、物販始めたばかりの時はなかなか8掛けで商談成立というのは難しいでしょう。
その商品が確実に売れる見込みがあればバイヤーは8掛けでも取り扱います
商談会で売り込みに成功した場合
食品などの場合は商談会で試食などを通して売り込みに成功すれば
8掛けで取り扱ってくれることもあります。
ただしこれは非常にまれなケースです。
よほど味が気に入ってくれて
さらにその他の条件(保存、賞味期限、ロット、入り数などなど)が合致すればあるかもしれません。
商品の知名度が無い場合は、6掛け、7掛けで商談を成立し
取り扱ってくれる店舗を増やして徐々に知名度をつけていくほうが良いでしょう
卸値6掛けで商談成立しても良いケース
![](https://nakamoney.com/wp-content/uploads/2021/07/30d165e59c6af5b9daefb9e61c582a86.jpg)
卸値6掛けの商談は
小売店との直接取引の場合はなかなか無い掛け率かと思います。
自社としては利益が少なく、小売店としては実質上代の4割りは利益になりますので
商談を成立させること自体は難しくないでしょう。
自社の利益の少ない6掛けで商談しても良いのか?
次のようなケースでは6掛けでも良いでしょう
・取引先が知名度のある小売店で、宣伝目的も兼ねることができる
・現状の取引先が乏しく自社販売からなかなか販路拡大ができない
6掛けの販売は基本的に間に問屋を挟む場合の掛け率です。
そのため小売店に6掛けで提示すれば高確率で商談成立させることができるかと思いますが
しっかりと利益以外のメリットがこちらにある状態で商談成立としましょう
小売店での販売を活用して更に販路拡大を狙う
商品には自社サイトへ誘導するQRコードなどを掲示します。
これによって自社サイトからの通販などの購入を促すなどの広告効果も狙うことが出来ます。
自社サイトでは上代でしっかりと利益のとれる販売形態にしておくことで
広告効果を高めることができます
【関連記事】自社サイトでの通販の始め方を学ぶ
商談には何掛けの卸値で勝負すべきか
![](https://nakamoney.com/wp-content/uploads/2021/03/meeting-1184892_640.png)
実際に商談に臨む場合、何掛けの卸値をもって商談すべきか
これについて、実際の私のやり方を紹介します。
自社商品の認知度が低い地域の商談会の場合
私は7掛けの金額を用意して商談に臨むことが多いです。
商談では試食や商品アピールをすることで自社の商品を気に入ってもらいます。
更に以下の内容を充実させます。
・ロット
・商品の賞味期限
・商品の保存(可能な限り常温)
このあたりの条件が合致して商品の魅力も伝えることが出来れば7掛けなら交渉の余地があると思います。
商談相手にもよりますが、なるべく6掛けでの商談はしないようにしてます。
ただし、販売先に宣伝効果がある場合は6掛けでも出します
自社商品の認知度が高い地域の場合
この場合は8掛けでの金額を用意して臨みます。
※自分自身が販売したい店舗のバイヤーなどには7掛けで商談を持ち掛けます。
自分の商品に自信をもってしっかりと利益のとれる掛け率で
商談に臨みましょう
まとめ
小売店への直接販売の掛け率の相場は
6掛け~8掛け です。
自社商品の知名度があってバイヤー側から望まれている場合は
8掛けで商談を行いしっかりと利益を確保しましょう
自社商品の知名度がまだ無い新しい商品の場合は
6~7掛けで商談を行い、まずは販売数を広げて宣伝効果も狙いましょう
※前述のとおりこの掛け率の相場は
あくまでも私の体験談です。取り扱う商品(私の場合は瓶詰の食品)や
地域などによっても多少変わってきます。
【関連記事】商談会への参加の仕方のノウハウはこちらから
【関連記事】自社サイトでの通販の始め方を学ぶ
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